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空理空論:実際とはかけ離れた役に立たない理論、無益な議論。                   空々寂々:ひっそりと寂しいさま。無我、無心であるさま。      …『広辞苑』より
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昔話 
2010/12/30 Thu 21:30:54
ドアを開け、バケットシートに身を沈める。
少々のタイトさを感じながらも
その安定感と視点の低さに、
スポーツカーに乗ったと言う実感が嫌がおうにも感じられる。

キーを入れて一杯まで廻すが、まだエンジン音は響かない。

これこそが、この車の最初の特徴であり、
この次の動作こそが、この車だけの儀式でもある。

ハンドル横のボタンをぐっと押し込むと、
そのボタンの奥でセルモータの振動が伝わり、
この車が目を覚ます。

ボンネットの下から響くサウンドの音源は2リッターDOHC、V-tech。

天井にある二つのストライカーフックを外し、
サイドブレーキ横のスイッチで幌をあければ
晩夏の匂いと風が身体を包み込む。
見上げれば何処までも広がる青空。星空。

決して見切り良いとは言えないロングノーズを気にしながら、
重いクラッチを繋いで。
一度走り出せば一気に9000rpmまでブンまわる
ホンダ屈指の名機F20Cによる爽快な加速と、
鋭いレスポンスのハンドリングが
走る楽しさの根本を改めて気付かせてくれる。

そして多くのドライバーが感じたはずだ。
「これはピュアスポーツだ」と。

確かにイマドキの車にある多くのものが無い。
荷物が載るラゲッジスペースが無い。
ペットボトルホルダーなどの小物入れが無い。
それどころか後部座席すらない。

しかしどんなに室内空間を充実させても手に入らない、
車への浪漫。
走る楽しさ。
そしてホンダの技術者たちの本気がこの車に溢れていた。

この車の名は「S2000」。


これは、僕が昔、
まだ2シーターオープンカーに乗っていた頃の話しである。


(以下ネタバレ、と言うかオチ)

まあ昔といっても9月末の1週間、代車で乗ってただけなんですけどね(^^;)

しかも最後の晩に山道走ってたらうっかり飛ばしすぎて


ブォーーーーン!
ブォーーーーン!
キキーーーーーーーー!!!!

ゴシャ…!

……



翌日、家までキャリアで引き取りに来て貰いましたとさ…crz
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